研究所見学/インタビュー
研究所見学/インタビュー

京都大学 桂キャンパス

皮膚の線維芽細胞には、本来コラーゲンやエラスチンを作り出す機能があります。しかし、加齢や紫外線で機能が低下するとお肌のハリがなくなり、タルミ、シワの原因になります。
この、皮膚の線維芽細胞の機能へも働きかけるといわれている『MCAⓇ』について、お伺いしてきました。
戸田綾香さん

Q1. 大学での研究から会社設立の経緯

産学連携で商品開発されているということで、
普段、私も大学院で研究していることもあり、とても興味があり伺いました。

2005年に発見されたアミノ酸化合物から、研究を重ねられたとお聴きしました。
大学での研究から会社設立までを、短く教えていただけませんか ?

ナールスコーポレーション川崎社長

京都大学化学研究所の平竹潤教授によって、このアミノ酸化合物のMCAⓇが、ある酵素の働きを抑える物資であることが見出されました。また、その後の研究で、このMCAⓇには皮膚のシワを減らしてハリを与える可能性が示唆されました。
そこでJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)という国の機関からの助成金をいただき、エイジングケア化粧品原料としての研究開発がすすめられ、安全性と有効性の課題をクリアし、2012年に弊社ナールスコーポレーションが設立されました。

化粧品メーカーへの原料の販売が始まり今年で10年を迎えます。これまでに京都大学発のベンチャーとして、京都市、京都府、国からの様々なサポートに支えられてきました。

MCAⓇを含むONU製品ラインナップ

戸田綾香さん

Q2. 「MCAⓇ」について教えてください

現在も、10の大学と共同研究されている、「MCAⓇという物質」について、これはどういったものか、研究者ではない方にも判るように、短く教えていただけませんか ?

ナールスコーポレーション川崎社長

MCAⓇには皮膚の細胞を元気にする働きがあります。加齢や紫外線によって衰えた皮膚の細胞を元気にして、衰えにより産生が減少していたコラーゲン、ヒアルロン酸などを再び産生促進することが明らかとなっています。
MCAⓇを配合した化粧品を使用した2ヶ月から3ヶ月間のヒトモニター試験で、シワスコアの軽減、肌弾力の改善、肌水分量の増加が確認されています。また最近の研究では、皮膚のバリア機能を改善し、傷ついた皮膚組織を速くキレイに修復するというようなデータも得られています。

10の大学の中には、化粧品と全く関係のないテーマで研究をしていただいている先生もいらっしゃいます。その中で、MCAⓇが植物を元気にし、昆虫の寿命を延ばす等の面白い現象も明らかとなってきています。

川崎社長は、東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。
医薬品開発に永らく携わってこられました。

戸田綾香さん

Q3. ONU製品について

この商品群の中で、社長が、特に気に入っておられるものはございますか ?
MCAⓇの含まれている、これらの商品のお薦めの使い方はございますか ?

ナールスコーポレーション川崎社長

モイスチャーミストを気に入っており、みなさんにお薦めしています。MCAⓇをベースにした極めてシンプルな化粧品ですので、その良さをストレートに実感していただけるかと思います。

スキンケア化粧品ですので、洗顔直後のしっとりとした状態でお使いください。複数使われる場合はローションの後で、ジェル/クリームが一般的だと思います。

あいにくの雨天でしたが有益なお話をお伺いできました

戸田綾香さん

Q4. 石けんは洗い流しますが、MCAⓇは有効 ?

たとえば、こちらの石けん、(クリアスキンソープ) ですが、洗い流すような使い方でも浸透するというか、MCAⓇは有効なのでしょうか ?

ナールスコーポレーション川崎社長

MCAⓇ原料を配合してくださるメーカー様の中には、シャンプーに使われている会社もございます。

また自社で口腔化粧品を開発してその中にもMCAⓇを配合しています。開発当初は、唾液で直ぐに流れてしまい効果は得られないのではと懸念していましたが、実際にはそんなことはありませんでした。

戸田綾香さん

Q5. ONU製品は、どんな使い方が効果的でしょうか ?

私は、手軽に使えそうな、モイスチャーミストや、アドバンストセラムが気になっています。
どんな使い方が効果的でしょうか ?

ナールスコーポレーション川崎社長

毎日、欠かさずに使い続けていただくこと。早い方ですと「1カ月程度で肌の変化に気づかれる」と、消費者のみなさまからお聞きしています。

MCAⓇは、皮膚の「表皮」細胞を活性化しグルタチオンの産生を促進。また、表皮よりも深い「真皮」における線維芽細胞を活性化して、コラーゲンの生合成を促進する働きもあります。

株式会社ナールスコーポレーション

京都大学と大阪市立大学の共同研究で見出された、「肌に塗布することで細胞を活性化し、皮膚の重要な構成成分を産生させる」革新的なスキンケア素材「MCA®」を使った化粧品原料および自社化粧品の製造・販売を行っています。
より詳細な作用機序を解明するべく研究活動をすすめており、広く社会に役立つ、科学的根拠に基づく新たな原料や製品の開発を目指しています。

ONU オンユー公式サイト